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母の再婚相手に対する扶養義務はある?

Q.

 私の母は父と離婚後、再婚しました。母が亡くなった後、この再婚相手を扶養する義務はあるのでしょうか? 母が再婚したときには、私はすでに独立しており、特段世話になったわけではないし、人間的にも好きになれないのですが。

(30代前半:男性)

A.

 扶養義務は、原則として、直系血族および兄弟姉妹が互いに負うとされています(民法877条1項)。

 直系血族とは、親子、祖父母と孫のような関係をいい、親子の場合は、実親子だけでなく、養親子の場合も含みます。また、子が嫡出子でも非嫡出子でも構いません。
 ただし、あなたと母の再婚後の夫とは、養子縁組をしない限り親子ではありません。

 以上からすると、継親・継子の関係に立つあなたのケースでは、扶養義務を負わないとも思われます。

 しかし、民法は、家庭裁判所は、特別の事情があるときは、直系血族および兄弟姉妹以外の三親等以内の親族に扶養義務を負わせることができるとしています(同条2項)。

 継親・継子の関係は、姻族一親等の関係にありますから、これによると裁判所の裁量で扶養義務を負わせることも可能です。
 ただ、「特別の事情」とは、扶養義務者が要扶養者から以前に長期間にわたって扶養されていたとか、単独相続によって扶養義務者が要扶養者の住んでいた家屋を取得した結果、要扶養者に行くべき家もなく、資産も使い果たしてしまったといったよくよくの事情がある場合をいい、単に要扶養者が困窮し、他に扶養能力のある親族がいないというだけでは足りないとされています。
 また、姻族関係終了届を市町村役場に提出すると、姻族関係は消滅するため(民法728条2項・戸籍法96条)、裁判所はあなたに扶養義務を負わせることができなくなります。

 なお、あなたと再婚相手が養子縁組した場合には、血族関係が生じますから、扶養義務が発生することになります。


更新 2002年1月29日
      

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