離婚したい人も、離婚したくない人も、知ればきっと役に立つ

現在の夫と離婚した場合、前夫との子の養育費は誰が払う?

Q.

 私はバツイチで再婚をしたため、前の夫 A との子供 (a) と現在の夫との B 子供 (b) が1人ずついます。a と現在の夫とは養子縁組しています。
 もしこの先、今の夫と離婚をしたら、a に対する養育費はどちらの父親に請求できるのでしょうか。

(30代:女性)

A.

 まず、b については、あなたと B という婚姻関係にある男女間に懐胎・出生した子なので、生まれたときから B の嫡出子たる身分を有しています。
 したがって、b の養育については、離婚後も原則として B がその責任を負うことに問題はありません。
 では、新しい父 B と養子縁組をした a の養育については、誰が責任を負うのでしょうか。

 養子縁組により、養子は養親の嫡出子としての身分を取得し(民法809条)、養子と養親及びその血族との間に親族関係が生じる(民法727条)などの法律的効果が生じます。養子には、普通養子縁組特別養子縁組があり、法律的効果が違います。
 a と B が普通養子縁組を結んだのであれば、A と a の親子関係は存続し、いわば二重の親子関係が存在していることになります。したがって、B とあなたが離婚した後、B と a が離縁しないときは、B a 間の養親子関係はそのまま存続するとともに、a と A との関係も続くため、具体的事情に応じて A B 双方が扶養義務を負うことになります。
 B と a が離縁したときは、a には A との実親子関係だけが残るため、A のみが扶養義務を負います。

 特別養子縁組を結んだ場合は、実親と子の関係は完全に終了します。(親権、扶養、相続権などの総てが消滅するので、実父を頼みにすることはできません。)
 この縁組は、実親子同様の強固な関係を形成するものなので、離縁は原則として認められません。例外的に離縁を申し立てることができるのは、養子本人、実父母、検察官であり、養親の側からの離縁申し立ては許されません。
 したがって、申立権者からの申し立てにより縁組が解消されない限り、B は扶養義務を負います。縁組が解消された場合には、離縁の日から、特別養子縁組によって終了した親族関係と同一の親族関係が復活します。したがって、実父 A に扶養を請求できることになります。


更新 2005年10月11日
      

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