離婚したい人も、離婚したくない人も、知ればきっと役に立つ

公正証書の内容を公証人はチェックしてくれるの?

Q.

 息子が、離婚する事になり、嫁が、公正証書を作ることになりました。公証人さんは、嫁が払えないぐらいの慰謝料、養育費を提示しても、きちんと息子の給料とかで、計算してくれますか?

(50代:女性)

A.

 (協議)離婚に際して作成する公正証書は、離婚後の約束事(財産分与、慰謝料、養育費、面接交渉に関する事項等)を公証人が書証として作成するというものです。

 実際の手続としては、事前に夫婦がお互いに話し合った上で離婚協議書を作成し、それを公証人役場に持参すると、公証人が内容を確認し、必要に応じて修正や削除の指示をします。必要な修正を行い、法律上問題ないものになると、公証人ができあがった離婚協議書を元に公正証書を作成してくれます。

 公証人は法令に違反した事項や無効な法律行為について公証することはできないため(公証人法26条)、公証人は法律上問題のある事項については修正や削除の指示をしますが、内容が妥当であるかどうかについては判断できません。したがって、離婚の際の公正証書作成にあたり慰謝料や養育費の金額を決定することはありませんし、仮に慰謝料等の金額が高額であっても修正することもありません。
 ですので、ぜひ事前によく話し合った上で離婚協議書を作成されておくことをお勧めします。

 また、公正証書の作成時には両当事者(もしくはその代理人)の立会いが必要で、両者が内容を確認後、署名捺印する必要があります(公証人法39条)。公正証書は強い証明力を有するため、一方当事者だけで勝手に作れないようにしてあるのです。したがって、公正証書の内容に納得がいかないのであれば押印をしないということも可能です。
 相談者の息子さんが仕事などで公証人役場に行くことができない場合には、委任状を作成し相談者がお嫁さんと公証人役場に行かれるといいでしょう。その際には、息子さんが委任状と委任状に押印された印影の印鑑証明書を相談者に渡しておく必要があります。

 なお、「お金の貸し借りをめぐるトラブル」内にある「公正証書とは」も参考になりますので是非ご覧ください。


更新 2011年12月 5日
      

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