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外国人と離婚・・・養育費の支払いのために日本に在留できる?

Q.

 外国人の主人と離婚した場合、子供の養育費のために そのまま日本に居て欲しいので定住者ビザというものに切り替えたいのですが、主人はここ数年、収入がなく確定申告は0で届けていました。
 離婚後には働いて養育費をもらう約束ですが 入局管理局から 定住者ビザを取得するのは容易なことですか それとも難しいですか?

(30代:女性)

A.

 定住者ビザとは、日本国法務大臣が個々の外国人について特別な理由を考慮して日本での居住を認める在留資格のひとつです(入管法別表2参照)。

 あらかじめ在留資格認定証明書の交付を受け、定住者ビザの発給を受けて日本に入国するには、下記の法務省告示に該当する場合でなければなりません。

 ・出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の規定に基づき同法別表第二の定住者の項の下欄に掲げる地位を定める件(平成2年法務省告示第132号)

 
 もっとも、今回の相談のように、在留資格の変更に伴う定住者ビザの申請の場合には、上記要件を満たさなくても、定住者の在留資格が付与されることがあります。

 ただし、日本人の配偶者である在留外国人は、離婚後直ちに在留資格を失うわけではなく残期間については、そのまま「日本人の配偶者等」で在留できますので、現在の残期間が満了する前に在留資格の変更に伴う定住者ビザの申請をすることになります。

 そして、在留資格の変更に伴う定住者ビザの申請について、法務省入国管理局は、(1)実子であること、(2)外国人が親権者であること、(3)現に当該実子を養育していることが確認できれば、1年の定住者ビザを発行するという取り扱いをしています。

 今回の相談文から察するに、親権者は相談者であり、外国人夫が養育費を払うということですので、(2)の要件を満たさないため、上記運用での定住者ビザ取得はできないと考えられます。

 
 もっとも、上記入管の運用にあてはまらない場合でも、定住ビザが認められる可能性はあります。

 すなわち、先述の通り、定住者ビザとは、日本国法務大臣が個々の外国人について「特別な理由」を考慮して日本での居住を認める在留資格ですので、この「特別な理由」が認められれば、定住者ビザが発行されるということです。

 そして、入管行政においては、「特別な理由」についての明確な基準はなく、ケースバイケースの運用がなされています。

 過去の事例では、婚姻期間が3年程度あり夫婦としての同居等の実体関係があったような場合には、定住者ビザの発行が認められたこともあるようです。

 もっとも、このような場合でも、少なくとも申請の時点で、外国人夫に「独立した生計能力」が求められることが多いようです。

 したがって、今回の場合も申請の時点で外国人夫に独立した生計能力があれば、定住者ビザの取得が可能であると考えられます。


更新 2011年6月 8日
      

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