離婚したい人も、離婚したくない人も、知ればきっと役に立つ

DVの刑事告訴はいつまでできる?

Q.

 夫にDVをされ警察に3年間で3回お世話になりました。ひどい時には、救急車で運ばれました。最後に暴行を受け、夫を訴えようとしましたが、警察に夫婦間のことだからということで訴えを保留にした方がよいと諭され、結局その時は訴えませんでした。しかしそれから半年以上たち離婚を決意した今、改めて自分のあったDV被害を考え、彼をDVで刑事告訴したいと考えています。しかし、半年以上前のことを訴えることは可能なのでしょうか。できるとしたら、いつまで訴えられるのでしょうか。民事ではなく刑事訴訟を考えています。最後の事件のときのことは警察で暴行罪として処理されているようです。

(30代:女性)

A.

 暴行罪の場合、暴行された時から3年が経過するまでなら、刑事告訴できます。

 「公訴時効」という制度があります。犯罪行為が終わった時から一定期間を過ぎると、検察官が起訴できなくなることをいいます(刑事訴訟法253条1項)。その期間の長短は、犯罪行為の法定刑の重さにより異なります(250条)。
  なお、法改正があったので、平成17年1月1日以降の行為であれば新法が適用されますが、それ以前の行為であれば旧法が適用されます。

 ご相談の場合、新法の適用がある平成18年ころより3年間、夫からDV(ドメスティック・バイオレンス)を受けたとのことです。
  このとき、夫から身体的な暴力をふるわれたのであれば、暴行罪が成立します(刑法208条)。身体的な暴力をふるわれた結果、ケガを負ったのであれば、傷害罪が成立します(同204条)。

 暴行罪は、2年以下の懲役にあたる罪なので、公訴時効期間は3年です(刑事訴訟法250条6号)。傷害罪は、15年以下の懲役にあたる罪なので、公訴時効期間は10年です(同3号)。それぞれの期間内に検察官が起訴すれば、被告人の刑事責任を問うことができます。

 よって、あなたが夫の行為を暴行罪で刑事告訴したいのであれば、暴行があったときから3年が経過するまでに検察官が起訴すれば、刑事責任を問うことができます。
  そのため、事件から半年ほど経過した現在において、あなたが警察に行って告訴すれば、夫の刑事責任を問うことができるでしょう。なお、最後の事件について、警察ですでに「処理済み」の判断がなされている場合は、警察に告訴しても動いてくれないことがあります。そのような場合は、検察官に対して告訴しましょう。


更新 2010年2月 3日
      

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