離婚したい人も、離婚したくない人も、知ればきっと役に立つ

浮気相手の元奥さんから慰謝料請求

Q.

 2ヶ月間程妻帯者のA氏と付き合い、肉体関係も2回ほど持ってしまいましたが、すぐに奥さんの知るところとなり、別れました。その夫婦も離婚したと、風の噂で聞きました。
 慰謝料の請求がくるかもしれないと思っていたところ、先日裁判所より、100万円の慰謝料請求をする旨の訴状が届きました。
 離婚に際し、A氏は奥さんに500万円もの高額な慰謝料を払うことになっているようです。その上、私も請求通りの100万円を支払わなければいけないのでしょうか?

(30代:女性)

A.

 不倫相手の配偶者は、不倫相手に、不法行為に基づく損害賠償として、いわゆる慰謝料を請求することができます。この慰謝料は、配偶者との婚姻生活を侵害、破綻させられたこと(貞操の侵害)に対する損賠賠償請求です。
 慰謝料の額は、二人の交際期間、交際状況、あなたの経済力(支払い能力)など諸般の事情を勘案して決定されます。そして、二度であろうと一度きりであろうと、肉体関係を伴った行為なら裁判上の離婚原因である不貞行為民法770条1項1号)にあたりますから、元奥さんからあなたへの慰謝料請求が、請求額100万円全額について棄却される(全く請求が認められない)ことは、まずないと思われます。

 しかし、この事件は、その性質上、所有権などの有無について「白黒はっきりさせる」というものではありません。おそらく、審理の過程で、裁判官から和解の勧試(こういう条件でお互いに歩み寄りませんかという勧めがなされること)がなされるでしょう。
 そこで、もう一度お互いが言い分や希望額を裁判官に伝え、話し合いがまとまればその額で慰謝料が決定されます(100万円より高額になることはありません)。まとまらなければ、それまでの審理によって適当と思われる金額を、裁判官が判決として言い渡します。

 たしかに、あなたは訴えられた側ですが、裁判において自分なりの主張をするのは、訴訟当事者に認められた権利です。交際の始めにおいて、A氏のほうが積極的に誘ったという事情などがあれば、それもあなたに有利な事実となります。
 浮気の倫理的な是非はともかく、いたずらに不利な立場にならないよう、主張があればしっかり裁判官に伝えましょう。


更新 2005年6月20日
      

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