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元夫から養育費の支払いが滞った!対処方法は!?

Q.

 家庭裁判所で養育費を月2万円支払ってもらうと決めたのに支払ってもらえず、家庭裁判所に申し立てをして通知してもらっても支払ってもらえません。
 地方裁判所に申し立てすると本当に給料差し押さえなど簡単にしてもらえるのでしょうか?また費用はどのくらいかかるのでしょうか?

(30代:女性)

A.

 本件のように、養育費の支払いを家庭裁判所の調停・審判で決定しても、支払いが滞ることがあります。

 そのような場合は家庭裁判所に申し立てることによって、相手方に「履行勧告」を出してもらえることができます。ただし、この「履行勧告」には強制力がないためなかなか成果が上がりません。

 履行勧告でも支払いに応じない者に対しては、さらに家庭裁判所に申し立てることによって「履行命令」を出す方法もあります。

 履行命令は一定の期限を定めて、義務を実行するように命令する方法です。正当な理由無く履行命令に従わない場合は10万円以下の過料に処せられます。

 相談者の言われている「家庭裁判所による通知」が「履行勧告」であるならば、まずは「履行命令」の申立てをされるとよいでしょう。

 
 相談者の言われている「家庭裁判所による通知」が「履行命令」である場合には、さらに強制執行手続きを利用されるのがよいでしょう。

 強制執行手続きには、養育費の支払いについて定めた債務名義(公正証書、調停調書・審判・判決・裁判上の和解調書等)が必要です(詳しくは、「なっとく法律相談養育費が払い切れない!強制執行される前に話し合いできる?」を参照してください。)。

 上記各債務名義があれば、養育費が滞納された場合にも、裁判などによらずに、比較的簡単な手続きで、直ちに強制執行をすることができます(民事執行法151条の2152条3項)。
 相談者は家庭裁判所で養育費を決めたのですから、調停調書が作成されているはずです。その場合調停調書が債務名義となります。

 さらに、養育費などの場合、将来支払われる予定の,まだ支払日が来ていない分(将来分)についても差押えをすることができます。
 また,将来分について差し押さえることができる財産は,義務者の給料や家賃収入などの継続的に支払われる金銭で,その支払時期が養育費などの支払日よりも後に来るものが該当し(民事執行法151条の2第1項),原則として給料などの2分の1に相当する部分までを差し押さえることができます(通常は,原則として4分の1に相当する部分までです。)。

 強制執行(債権執行)の申立てには,手数料(原則として4,000円)及び郵便切手(実費3,000円程度。各裁判所によって異なります。)が必要です。

 ただし、強制執行の申立は、一般の方が行うことは大変ですので、弁護士に相談される方が良いでしょう。


更新 2011年5月30日
      

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