離婚したい人も、離婚したくない人も、知ればきっと役に立つ

離婚した元妻から子供を取り戻したい!

Q.

 離婚した元妻から子供を取り戻したいのですが、どのような手続きをふめばよいのでしょうか?親権は私の方にあるはずです。子供の年齢は上の子から16歳、11歳、3歳です。

(年齢不詳:男性)

A.

 監護者を変更する必要があります。元妻との話し合いによるか、家庭裁判所の調停又は審判を申し立てましょう。

 ご相談の場合、父親であるあなたが子供の親権者であり、元妻が監護者であると考えられます。親権者とは別に監護者を定めた場合、親権の内容のうち身上監護権を監護者が、財産管理権を親権者が行使します。

 親権者が、監護者から子供を取り戻したい場合は、監護者を変更することが必要です。
  監護者は戸籍の記載事項でなく、親権者の存在を前提とした監護権のみの問題なので、あなたと元妻との協議で監護者を変更できます。お子さんのためにも、話し合いで円満に解決することが望ましいでしょう。

 話し合いで解決ができないときは、家庭裁判所に「調停」又は「審判」を申し立てます(民法766条2項)。両者が対立し、紛争性が強ければ審判を申し立てるとよいでしょう。
  いずれの場合も、子供の住所地を管轄する家庭裁判所に、「元妻が子供たちの監護を放棄し、監護者としての役割を果たしていないので監護者を元妻からあなたに変更したい」旨を記載した申立書を作成し、家庭裁判所に調停又は審判を申し立てることになります。この申立書は家庭裁判所の受付で入手できますし、ある程度は穴埋め式で完成できるので、特に法律の知識が無い一般人でも簡単に作成することができます。

 家庭裁判所で、実際に監護者の変更が認められるかは、「子の利益のために必要がある」かどうかを、現在の生活状況その他一切の事情を考慮した上で判断されます。
  ご相談の場合、離婚によってすでに形成されている子供の生活環境に再度変更を加えることになるので、離婚後の養育実績が重要な考慮要素になるでしょう。現在の監護者である元妻の下で、子供が安定して生活しているのであれば、条件面だけを比べるとあなたのほうが良くても、あえて監護者を変更する必要はないと考えられる可能性もあります。
  男親であるからといって、一概に不利になるようなことはありません。しかし、離婚後の養育実績が元妻にあることや、一番下のお子さんがわずか3歳であり、その子と母性的なかかわりをもってきた親が優先すると考えられる点は、あなたにとって不利な事情です。
  そのため、家庭裁判所で監護者の変更を認めてもらうには、よほど元妻の養育状況が劣悪であるなどの事情が必要でしょう。
  なお、一番上のお子さんは16歳であり15歳以上なので、審判の前に必ずお子さんの意見を聞く必要があります(家事審判法規則54条)。


更新 2009年9月16日
      

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