離婚したい人も、離婚したくない人も、知ればきっと役に立つ

離婚時に決めた親権者が死亡!子供を引き取ることはできる?

Q.

 2年前に離婚し、娘(5才)を私が、息子(5才)を夫がひきとりましたが、先日、元夫が事故で亡くなりました。
 私は当然、息子を引き取るつもりでいました。ところが、元夫の家族が、「息子を頼む」と前日会話したから渡せない。さらに、私が、昔、しつけで怒っていた事を、虐待と言って、絶対に渡さないと言われてしまいました。
 私が引き取る事ができるのでしょうか?

(20代後半:女性)

A.

 離婚の際には、子ごとに親権者を定めますが(民法819条1項)、後日その親権者が死亡した場合、親権者でない存命の親が当然に親権者になるわけではありません。この場合、「後見」が開始することになります(民法838条1号)。
 これは、いったん親権について定めがあり、それに基づいて生活していたのに、その親権者が死亡したことで、他方の親が当然に親権者となるのは、子の福祉の観点から必ずしも適切ではないからです。
 未成年者の後見人は、未成年者に対して最後に親権を行う者が遺言で指定していた場合にはその者が(民法839条)、指定していなければ子供の親族その他の利害関係人の請求によって家庭裁判所が後見人を選任することになります(民法840条)。

 もっとも、実務では、他方の親が家庭裁判所に親権変更の申立をすることにより、親権者となる旨の扱いをしています。したがって、原則としては、あなたが親権変更の申立をすれば、家庭裁判所としてもそれに従い、あなたを親権者とする旨の判断を示すことになると思われます。
 ただし、例えば、あなたの親権変更の申立と平行して、祖父母による後見人選任の申立がなされており、なおかつ、あなたの生活環境、生活態度や負債状況などから、子の指導、財産管理について疑問がある場合は、むしろ、祖父母の後見人選任が認容され、あなたの請求が却下される場合もありますので注意が必要です。


更新 2002年8月27日
      

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