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探偵の調査はプライバシーの侵害に当たらない!?

Q.

 配偶者のある女性と交際していたところ、相手の夫が私立探偵を雇い、写真を撮られました。ホテルに入るところを撮ったものはないのですが、普通に歩いているところなどを撮られています。

 相手はそれらの写真を証拠として損害賠償を請求すると言っていますが、尾行したり、無断で写真を撮ったりするのは、プライバシーの侵害にならないのでしょうか?

(30代:男性)

A.

 どこに住み、誰と暮らしているか、何という会社に勤務し、退社後どんな行動をとっているか・・・このような事実は個人的な情報として他人にみだりに知られたくない事実であり、プライバシー権憲法13条)で保護されるべき情報にあたります。

 もちろん、住居の外部での行動は、その性質上、人に見聞きされ知られることを承知の上でなされていることですから、一定の程度でプライバシー権の放棄があったものと考えられます。したがって、住居の内部と同じ程度の保障が及ぶと考えることはできません。

 しかし、たとえ住居の外部での行動であっても、正当な理由がないのに尾行したり写真を撮ったりすることは許されず、そのような行為はプライバシー権の侵害にあたります。


 ただ、正当な理由がある場合には、そのような行為も違法性が阻却される(つまり、正しいこととして認められる)ことになります。本件のような場合がその例です。

 あなたと交際している人は既婚者なのですから、配偶者に対し貞操を守る義務(民法770条1項1号参照。明文は定められていませんが、不貞行為が離婚原因とされていることから認められると考えられています)があります。この義務に違反した場合、刑事上罰せられることはありませんが、夫婦関係に対する侵害行為(貞操権に対する侵害)として、民事上の不法行為責任民法709条)を問われる可能性があります。

 そのような場合、配偶者やその交際相手の不貞行為をつきとめ、その証拠として写真を撮ることは、夫(妻)として正当な理由があると考えられます。また、興信所等によってなされた場合は、正当業務行為として違法が阻却されると考えられます。

 しがたって、本件の場合、既婚者と交際しているという事実がある以上、プライバシー侵害行為とはなりません。


更新 2006年10月 3日
      

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