離婚したい人も、離婚したくない人も、知ればきっと役に立つ

親権 (4)

前回は、親権のトラブル対処法について簡単にご説明しました。今回は、タイトルからは少し脱線をしますが、離婚前の親権の交渉にあたり、子が配偶者に連れ去られた場合の法律手続きについてご紹介します。

子の連れ去りは「警察に通報」と思われるかも知れませんが、夫婦間で別居中の子を連れ去られた場合、よほど暴力的で事件性のあるものでなければ、警察は動かないことが一般的です。

このような場合は、以下の手続きを行って下さい。

(1)家庭裁判所に「子の引渡し」の調停を申し立てる方法。
調停による話し合いが不成立となった場合は、自動的に審判手続きとなり、必要と認められれば、裁判所に引渡しを命じてもらうことが出来ます。
また、子どもに差し迫った危険がある場合などは、申立てから1ヶ月程度で仮の引渡しを命じてもらえる制度もあります。
(2)人身保護法による引渡請求をする方法。
子の意思に反して「拘束」されている場合などは、緊急を要しますので、人身保護法による子の引渡請求をすることが出来ます。
この方法は、緊急性を要する場合の手続きですので、弁護士を通じて行うことが原則となっています。

なお、(2)の後で(1)を請求することも可能ですし、(1)と(2)を平行して行うことも可能です。また、(1)は比較的に簡単な手続きですので、弁護士に依頼をしなくても行うことが出来ます。

コラム第2回目でご説明しました通り、子の生活環境の原状維持が親権を判断する基準のひとつとなっていることから、それを期待した連れ去りが見受けられます。しかし、短期間ではあまり関係がない上に、親としての適格性に欠けると判断される可能性もありますので、強引な連れ去りはおすすめしません。

親権のご説明もくどくなって来ましたので、次回は養育料のご説明に移ります。

※ このコラムの内容で損害が生じても責任を負いません。
※ このコラムは2007年4月に執筆、2008年4月に改定されたものです。

執筆者 行政書士 夛治川 満之
離婚相談 http://rikoninfo.net/


更新 2007年5月28日
      

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