トップページ > なっとく離婚相談 > 離婚届を勝手に出した夫を訴えたい!
なっとく離婚相談 2010年10月27日 更新
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離婚届を勝手に出されました。元に戻そうと申し立てをしましたが、思い通りになりませんでした。訴えればどんな罪でどんな罰を受けるのですか。
(40代:女性)
刑事上の責任と民事上の責任を追及できます。
離婚届を勝手に出された場合、刑事上の責任と民事上の責任を追及できます。
まず、刑事上の責任として、離婚届を勝手に出した者は、有印私文書偽造罪(刑法159条1項)、同行使罪(161条1項)、公正証書元本不実記載罪(157条1項)・同供用罪(158条1項)に問われます。
有印私文書偽造罪と同行使罪の法定刑は3月以上5年以下の懲役、公正証書原本不実記載罪・同供用罪の法定刑は5年以下の懲役または50万円以下の罰金です。
これらの罪は、それぞれが手段と結果の関係にあるため、最も重い罪である有印私文書偽造罪・同行使罪の法定刑である「3月以上5年以下」の範囲内で処断されると考えられます(牽連犯、54条後段)。
そのため、離婚届を勝手に出した相手を、刑事上の罪に問いたいのであれば、警察や検察に対して刑事告訴をしましょう。
ただ、あなたの告訴により相手が起訴されたとしても、初犯であれば執行猶予がつく可能性が高いでしょう。夫の離婚届を勝手に出した妻に対し懲役1年執行猶予3年の判決が言い渡された裁判例があります。
また、民事上の責任追及として、相手に対して、勝手に離婚届を出されたことに対する慰謝料を請求することもできます(民法709条、710条)。
慰謝料は、あなたが受けた精神的苦痛を慰謝するための金銭なので、具体的にいくら請求できるかはケースバイケースです。婚姻期間や夫婦関係などの事情により異なります。
参考になる裁判例として、原告の200万円の慰謝料請求に対して、100万円の慰謝料の支払を認めた例があります(東京地裁平成17年5月26日)。
同裁判例は、「被告が離婚届を偽造して届け出たことにより、原告は、その後家事調停申立、刑事告訴、本訴の提起等をやむなくされ、勤務先も離婚の3か月後に退職している。原告は、帰宅してみると、家財道具が運び出され置き手紙が残されていた自宅の状況に突然直面しており、その受けた精神的苦痛は大きい。かかる原告の精神的苦痛を慰謝するためには、100万円をもってするのが相当である。」と判示しています。
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